奈良県奈良市の動物病院奈良です。犬・猫の診療だけでなく、鳥類・フェレット・ウサギ・ハムスター・
爬虫類・両生類などのエキゾチック診療も行っております。

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泌尿器科

泌尿器科

当院の泌尿器科について

泌尿器科は腎臓や膀胱などの疾患に対応する科目です。
泌尿器の疾患は頻尿・血尿・尿が出ないなど様々な症状が出ます。
腎臓機能の低下や結石ができている細菌感染などその原因は様々です。
こういった疾患に対して、外科と内科の両面から治療を行える体制を整えております。

泌尿器科でみられる症状について

  • 頻尿
  • 失禁
  • 血尿
  • 排尿しづらい
  • 尿が出ない

など

その他にも尿で気になる点があればお気軽にご相談ください。

泌尿器科の診断・検査

泌尿器の疾患はダメージを受けている臓器によって症状が異なります。特に泌尿器の疾患は慢性化しているものもあるため、定期的に検査を行うことが重要です。
また、泌尿器のみなのか、他の疾患が影響しているのかなどの原因を精査することが重要となります。そのため、多面的に検査できる体制を整えております。

泌尿器科の検査

尿検査(試験紙・顕微鏡)

試験紙や顕微鏡などを使用して、細菌、結晶、炎症などの尿内の成分を確認します。

尿検査(尿比重)

尿中成分の状態を実数で測定します。

尿検査(UPC)

慢性腎臓病で検出されたり、腎臓病を進行させるといわれている尿たんぱくを測定する検査です。

画像診断(レントゲン検査)

腎臓や膀胱の大きさや形、結石の有無を確認することができます。
必要に応じて造影剤を使用し、腎臓の詳細な評価も行います。

代表的な泌尿器科の病気

当院で実施している循環器科診療での対応例の一部をご紹介します。

急性腎臓病

(1) 病気の概要及び症状

急性腎障害は腎血流量の低下、感染症、金属中毒、抗菌剤、免疫疾患などに起因する尿細管上皮の障害などで、乏尿、無尿となり、代謝産物や水分電解質が体外へ排泄されない状態のことを言います。大きく腎前性、腎性、腎後性に分けられ、その程度によって、腎機能回復の程度はまちまちですが、後述する慢性腎臓病に移行するケースも少なくありません。臨床兆候として、前述した乏尿、無尿のほかに、元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢などが挙げられます。高齢の動物、とくに猫で重篤化するケースがあります。

(2) 診断のために行う検査
  • 画像検査(X線検査、超音波検査)
  • 尿検査
  • 血液検査
(3) 治療方法
  • 食事療法
  • 投薬療法
  • 輸液療法
  • 透析療法(当院では実施していません。他院への紹介となります。)

慢性腎臓病(CKD)

(1) 病気の概要及び症状

慢性腎臓病は腎臓に慢性的な病変(腎炎、結石症、血管疾患、中毒、感染症など)が存在し、その進行が腎機能の持続的な低下を引き起こす病態です。数ヶ月から数年にわたって進行し最終的に末期腎不全、尿毒症へと移行していく不可逆性の疾患です。症状として、病態により重症度が異なってきますが、多尿、脱水、神経症状や、嘔吐、消化管潰瘍などがあり、尿毒症にまで進行してしまうと呼吸促迫、貧血、低体温など、全身症状の悪化が著しくなります。また、腎性二次性上皮小体亢進症になる可能性もあり、骨折の可能性も出てきます。

(2) 診断のために行う検査
  • 画像検査(X線検査、超音波検査)
  • 尿検査
  • 血液検査
(3) 治療方法
  • 症状に合わせた複合療法

尿石症、尿路閉塞

(1) 病気の概要及び症状

尿石症は尿路系に形成された結石が、局所粘膜の炎症を引き起こすと共に、形成された場所によっては尿路閉塞を引き起こす病気です。飲水不足や脱水などで濃縮尿が長時間尿路にとどまることは、尿中の塩類の結晶形成を促進します。また、人間の濃い味の食餌を与えたり、細菌感染なども結石を作る原因となりえます。有名な結石としてはストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)、シュウ酸カルシウム結石があります。前者は細菌やアルカリ尿で発生しやすく、療法食で溶けます。
後者は酸性尿で発生しやすく、療法食では溶けません。
前述の尿石症に加えて、下部尿路の炎症、腫瘍、前立腺炎などで尿路が閉塞することがあります。症状としては、頻繁に排尿行動を繰り返す素振りの中で、失禁したり、出なかったりします。閉塞すると前述の尿毒症になる危険性があり、非常に危険です。早急に排尿措置を取らなければなりません。雄のほうが雌よりも尿道が長いので、本症のリスクは高くなります。

(2) 診断のために行う検査
  • 尿検査
  • 画像検査(X線検査、超音波検査など)
  • 血液検査
(3) 治療方法
  • 投薬療法
  • 食餌療法
  • カテーテル治療または外科的処置(完全閉塞があった場合手術)

猫特発性膀胱炎

(1)病気の概要及び症状

猫で血尿や排尿困難、頻尿を起こす疾患の中で、原因が明らかにできないものを猫特発性膀胱炎と呼びます。膀胱粘膜の点状出血や発赤、浮腫等の病変が認められ、病理組織学的には膀胱上皮の損傷と粘膜下織における浮腫と出血、血管拡張、肥満細胞の増加などが観察されます。アレルギーや、自己免疫疾患、特にストレスが強く関与しているとも言われています。まずはストレスを取り除けるよう、飼育環境やトイレ環境の改善を行うことを推奨しています。

(2)診断のために行う検査
  • 尿検査
  • 画像検査(X線検査、超音波検査、膀胱鏡検査(当院では実施していません)
  • 粘膜組織の外注検査
(3) 治療方法
  • 環境改善
  • 投薬療法

前立腺肥大

(1) 病気の概要及び症状

未去勢の犬の前立腺は発達が良好のため、加齢に伴い前立腺容積が増大します。そのため、骨盤腔内で直腸を圧迫すると排便異常を、尿道を圧迫すると排尿困難を引き起こします。前立腺肥大は精巣から産出される性ホルモンの影響によるものなので、老齢になる前に去勢することで予防できます。

(2) 診断のために行う検査
  • 直腸検査
  • 画像検査(X線検査、超音波検査)
(3) 治療方法
  • 去勢手術
  • 投薬処置

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