奈良県奈良市の動物病院奈良です。犬・猫の診療だけでなく、鳥類・フェレット・ウサギ・ハムスター・
爬虫類・両生類などのエキゾチック診療も行っております。

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フェレットの健康管理

フェレットの健康管理

当院では、フェレットの診療として各種予防(フィラリア予防・ワクチン接種・ノミ予防など)から、健康診断、飼育相談など幅広く対応しております。
フェレットがかかりやすい病気には、低血糖症、リンパ腫、副腎疾患などがあり、こういった病気の早期発見ができるように、日常のケアを含めて飼主様のサポートを致します。

フェレットを家族に迎えたら

1.フェレットの性格と注意点(誤飲に注意)

フェレットは活動的で好奇心旺盛で人に慣れやすい動物です。
興味があるものを噛んで確認する習性があるため、異物誤飲や電気コードを噛んでしまって起こる感電などには注意してあげる必要があります。

また、ゴムやスポンジ、布製品、プラスチックのような素材をかじるのが好きで、消化管に詰まってしまうことがあります。ケージからお部屋に出してあげる時にはこういったものが部屋に無いようにしてあげるか、表に出ている間はしっかりと見守ってあげましょう。

2.フェレットの食事

食事は動物性たんぱく質を多く含んでいるフェレット用のフードが販売されていますので、それを与えてあげましょう。犬猫用などのフードの中には植物性たんぱく質を多く含んでいるものもあり、それをあげ続けると尿路結石を起こす可能性が高まります。専用フードを与えてあげましょう。
また、現在は成長期・健康維持期・高齢期というようにライフステージに合わせたフードが販売されていますので、こういったものを利用するのもよいでしょう。
水は給水ボトルで与えると汚れにくく衛生的です。

3.フェレットの飼育環境

寒さには比較的強いと言われていますが、フェレットは汗腺を持たないため暑さには弱く、熱中症にかかりやすいと言われています。暑いときはなるべく通気の良いところにおいてあげるようにしてあげましょう。

トイレ(排便、排尿)はケージの角でする習性がありますので、それを利用すれば簡単にトイレのしつけができます。

ケージは脱走しないようにケージの網の幅が狭いものを用意してあげましょう。

基本となる予防を継続して行いましょう

1.ワクチン接種

フェレットは犬ジステンパーウイルスに非常に感受性が高く、感染した場合ほぼ100%死亡します。
必ずワクチン接種をするようにしてあげましょう。

1歳までの間は8週齢で1回目の注射をし、12週齢で2回目の追加接種をします。
その後は年に1回の接種をしていきます。

2.フィラリア 予防

蚊によって媒介されるフィラリア症は、犬の病気というイメージがありますが、フェレットも犬と同じようにフィラリアに感染することがあります。フェレットは犬と比べて身体が小さいため、フィラリアが1匹感染するだけで死に至ることがあります。予防は毎月1回、お薬を投与するだけで簡単にできます。
予防期間は、犬と同様に4月から11月頃まで必要です。

3.ノミ・ダニ予防

犬や猫と同居している場合、外からノミやダニが家の中に持ち込まれてフェレットに寄生する場合があります。皮膚表面に寄生がないかどうかをチェックしてあげましょう。もし、ノミ・ダニの寄生が見つかった場合には、駆除薬を使用します。

健康診断について

1.血液検査

フェレットは人間の10倍のスピードで年を取りますので、健康診断が重要です。
3歳頃まではワクチン接種の時に毎年の健康診断をお勧めしています。
4歳以降は血液検査なども交えた健康診断を年1回程度受けていただくと安心です。
6歳以降は年2回(半年に1度程度)は血液検査なども交えた健康診断をお勧めしています。

2.触診

フェレットは全く症状が出ていなくても、胃内に毛玉や異物が存在していたり、お腹の中に腫瘍が発生していることも珍しくありません。そのため、診察時を含めて健康診断などでは身体の触診をしっかりと行っていきます。触診によって見つかる病気も多くありますので、定期的なご来院をお勧めします。

フェレットに多い病気(3代疾病)について

1.インスリノーマ

インスリノーマは、血糖値が低下する病気で、膵臓に発生したインスリノーマと呼ばれる腫瘍が原因で発生します。また、4歳以降の中高齢期のステージで多発する傾向にあると言われています。

症状としては、活動量が落ちてきている・ふらついているなどのような老化のような症状と、心拍数や呼吸数が異常に上昇する、ヨダレが増加するなどのような低血糖に誘発された交感神経の異常な興奮による症状とがあります。

治療は膵臓の腫瘍を取り除く手術を行うか、血糖値を上げる薬を与えるといった方法があります。

2.副腎腫瘍

副腎腫瘍はフェレット特有の発生頻度の高い疾患と言われています。
症状としては、脱毛、外陰部の肥大、排尿障害、体臭の変化などがあります。

治療はその子の体調や年齢を考慮して内科的治療と外科的治療から選択していきます。
内科的治療は月、外科的治療は副1回のホルモン注射、外科治療は副腎腫瘍の摘出を行います。

3.リンパ腫

リンパ腫は白血球が悪性腫瘍となる病気で、血液のガンとも呼ばれています。
リンパ球が腫瘍化してしまうと、全身に広がる可能性があり、全身の様々な部位で増殖し、増殖を阻止できない場合には、進行性に身体を蝕んでいき、最終的には命を奪います。

症状としては、リンパ腫が発生している部位により様々な症状が出ます。共通する症状としては、元気・食欲の低下、体重減少、貧血の発生などがありますが、いずれもリンパ腫特有の症状ではなく、その他の病気の症状としてよく見られるものばかりです。

治療はその子の体調や年齢、悪性度の状態によって方法を選択していきますが、完全に治癒することは難しい病気といえます。個々に合わせた治療法をご提案させていただきます。

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