奈良県奈良市の動物病院奈良です。犬・猫の診療だけでなく、鳥類・フェレット・ウサギ・ハムスター・
爬虫類・両生類などのエキゾチック診療も行っております。

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皮膚科

皮膚科

当院の皮膚科について

皮膚科は皮膚やアレルギーなどの疾患に対応する科目です。
痒みやフケ、脱毛、べたつく、皮膚の炎症など様々な症状が現れ、症状の度合いも様々です。皮膚自体に問題のある場合や、その他の要因が皮膚に現れてきていることもあるため、全身の状況を見ながら診断を進めていきます。

内分泌科でみられる症状について

  • 耳が汚れている
  • 耳が臭い
  • 体、足、耳を痒がる
  • ふけが出る
  • 脱毛している
  • 傷がある

など

その他にも皮膚や耳の状態で気になる点があればお気軽にご相談ください。

皮膚科の診断・検査

皮膚病の主な原因には、細菌・カビ・寄生虫などの感染症、生まれつきの体質、アレルギー(ノミや食事など)、免疫異常、ホルモン異常、ストレスなどの精神面、ガン(腫瘍)などがあります。
症状は同じでも原因は様々です。単一の場合もあれば、複数の要因が重なっていることもあります。
これらの原因を探り治療するためには、専門的な検査、適切な診断、適切な処置が必要となります。

当院では内科的療法と合わせてトリミング部門と連携した薬浴などのシャンプー療法も行っております。

皮膚科の検査

くし検査

ノミ取りくしで体表をすき、毛や鱗屑(フケ)、ノミの糞・虫体の検出を行う検査です。

押捺検査

スライドやセロハンテープを皮膚に押し付け、染色鏡検し、被毛に寄生する寄生虫の検出(マダニ・シラミなど)を行う検査です。

被毛鏡検

採取した被毛を用いて鏡検し、マラセチア・真菌・細菌の有無と種類などを検査します。

皮膚掻爬検査

皮膚を掻爬し、採取した鱗屑を鏡検して寄生虫・糸状菌の検出を行う検査です。

培養検査

被毛や鱗屑などを採取し、細菌や真菌などを検出する検査です。

一般血液検査及び内分泌検査

皮膚病の原因の特定のために血液検査を行います。

血清特異的IgE抗体検査

アトピー性皮膚炎、食物アレルギーの原因の特定のために、血清中のアレルゲン特異的IgE抗体を測定する検査です。

リンパ球反応検査

食物アレルゲンに反応する血液中のリンパ球を測定する検査です。

代表的な皮膚科の病気

当院で実施している皮膚科診療での対応例の一部をご紹介します。

表在性細胞性毛包炎

(1) 病気の概要及び症状

皮膚の毛包から細菌が感染することで膿疱を形成し、通常は痒みを伴う病気です。初期は毛包だけで菌が増殖することで、毛包と同じ位置に小さな紅斑があらわれますが、症状が進むと周囲の皮膚に感染していき環状の病変となります。

(2) 診断のために行う検査
  • 視診
  • 皮膚一般検査
(3) 治療方法
  • 投薬治療
  • 外用療法(薬用シャンプー、保湿剤など)

マラセチア性皮膚炎

(1) 病気の概要及び症状

マラセチアとは動物の皮膚や外耳道に常在する酵母菌で、宿主の産生する皮脂を栄養源としています。皮膚常在菌のバランスが崩れることによって増殖したマラセチアの抗原刺激によってアレルギー反応が引き起こされ、痒みをともなう慢性のマラセチア性皮膚炎や外耳炎になると考えられています。マラセチア皮膚炎の好発犬種として、コッカー・スパニエル、プードル、ダックスフンド、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、シー・ズー、ジャーマン・シェパード・ドッグが報告されています。犬のマラセチア皮膚炎の好発部位は、外耳、口唇、鼻、肢、指間、首の腹側、内股、会陰部などで、主な症状としては、紅斑、痒み、色素沈着、脱毛、脂漏、臭気などがみられます。

(2) 診断のために行う検査
  • 視診
  • 皮膚一般検査
(3) 治療方法
  • 投薬治療
  • 外用療法(薬用シャンプー、保湿剤)

皮膚糸状菌症

(1) 病気の概要及び症状

動物のケラチンに富んだ皮膚や爪、毛に侵入して生息する糸状菌を皮膚糸状菌と呼び、この菌によって引き起こされる皮膚の病気を皮膚糸状菌症といいます。症状としては、毛包炎から始まり、皮膚の根元から折れるような脱毛、紅斑、水疱、落屑などの皮疹を特徴とします。
まれに皮下に肉芽腫病変を形成することもあります。またヒトにも感染するため、人獣共通感染症としても問題となります。

(2) 診断のために行う検査
  • 皮膚一般検査
  • ウッド灯検査
  • 培養検査
(3) 治療方法
  • 投薬治療
  • 毛刈りと洗浄

ニキビダニ症

(1) 病気の概要及び症状

ニキビダニは多くの哺乳類の毛包内に常在する寄生虫で、このニキビダニの増殖によって発生する犬の皮膚科診療では一般的な病気です。ニキビダニの増殖の背景としては、若齢では皮膚に十分な免疫力がないこと、高齢では皮膚の免疫力を低下させる疾患が背景に存在することです。
症状としては、顔や足先の毛が抜ける、皮膚が腫れて出血するといったことが多い。症状は、初期に毛孔に一致したブツブツや脱毛、発赤が認められます。さらにブドウ球菌などの二次感染を伴うと、皮膚の腫れやえぐれ、出血が生じることもあります。

(2) 診断のために行う検査
  • 皮膚一般検査
(3) 治療方法
  • 投薬治療
  • 外用療法(シャンプーなど)

犬アトピー性皮膚炎

(1) 病気の概要及び症状

一般的にアトピー性皮膚炎とは特徴的な臨床像が見られる遺伝的素因を背景とする炎症性および掻痒性アレルギー疾患と定義されています。臨床症状としては、まずは慢性的な痒みです。痒みによって自分を引っかく、舐める、擦る、噛む、頭を振る、などの行動を示すようになります。次に、症状の出る部分として多いのは、耳介部をはじめ、四肢先端、鼠径部、顔面です。また春から秋にかけて、気温と湿度の上昇とともに痒みも悪化していきます。アトピー性皮膚炎の発症年齢は一般に6か月~3歳頃までとされていますが、より高年齢の発症報告もあります。

(2) 診断のために行う検査
  • 皮膚一般検査
  • アレルギー検査(血液検査)
(3) 治療方法
  • 投薬治療
  • 食事療法
  • 外用療法(シャンプーなど)

食物アレルギー

(1) 病気の概要及び症状

食べてるものが原因で痒みが生じる病気です。痒みの見られる部位としては肢端、指間、口と目の周り、耳介、鼠径部、腹部、腋下部に痒みと痒みによる脱毛、紅斑が見られ、慢性化することで色素の沈着やフケが見られるようになります。また、アトピー性皮膚炎とは異なり食物アレルギーでは消化器症状が生じやすいことが知られており、軟便、下痢、嘔吐、しぶりなどの症状が見られることもあります。

(2) 診断のために行う検査
  • 視診
  • 皮膚一般検査
  • アレルギー検査
  • 除去食試験
(3) 治療方法
  • 除去食の処方

外耳炎

(1) 病気の概要及び症状

外耳炎は、鼓膜から外側の耳道に発生する炎症性で、その発生には多くの因子が関係しています。例としては、外耳道に蓄積した耳垢に細菌や酵母が繁殖してしまった結果、耳道粘膜に感染が成立してしまった場合や、ダニ(耳疥癬)によるもの、飼い主が綿棒を用いて耳道を掃除した結果、耳道粘膜を傷付けてしまった場合など様々な原因があります。外耳炎になると耳の痒みや痛みが見られ、頭や首を振ったり、後肢で耳の周りを引っかく動作が見られるようになります。

(2) 診断のために行う検査
  • 視診
  • 耳垢検査
(3) 治療方法
  • 耳洗浄
  • 外用療法
  • 投薬治療

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