コザクラインコの腸管内結石

この数年、インコの腸結石が鳥臨床界で何かと話題に登っています。

 

腸結石による腸閉塞は、急いで摘出手術をしないと命を落とすことになってしまう危険な状況です。

腸結石VD

腸結石ラテラル

朝から急に元気がなくなったコザクラインコ。レントゲン写真を撮ると、腸の一部を型どるように白いものが写っています(赤矢印)。

見ると、便もまともに出ていません。

本人は、ぐったりとはいかないまでも、いつも家で一番元気なはずなのに動きも食欲もほとんどなくなってしまっているということ。

 

この日は準備が整わないため点滴と内服を処置し、翌朝にもう一度来院してもらうことになりました。

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翌朝、昨夜より少し元気が出て、少しだけどご飯を食べたということだったので、再度レントゲンを撮ると・・・

 

なんと、白い結石陰影は見当たらなくなりました!!

 

昨晩の便を調べてみると、レントゲンの形通りの糞塊がありました!!

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ゴシゴシと洗っていくと、割れてしまった石塊の正体は、ボレー粉や硬いご飯がギュッと詰まったもの。

時に、えん麦やボレー粉を一気に食べた後、結石が形成されてしまうことがあるようです。

 

腸切開手術は、インコが小型であるほど術後の癒着や閉塞がハイリスクとなります。

内科的治療で腸内異物が出れば、リスクを伴う手術を行わなくて済み、本人の負担もごくわずかです。

但し、決して出ることのない結石の腸内完全閉塞に対して内科治療を続けると、閉塞部分の腸が血流障害でどんどん壊死してしまい、腸管内細菌毒素が身体中に回り、本人は手術もできない状態まで弱ってしまいます。

 

そのため、腸内異物の大きさや形、表面の状態など可能な限り情報を得るためにCTを撮ることもあります。

 

今回は運良く翌朝には異物が出たので、タイミングを悩むことなく回復に至ってくれました。

特にえん麦やボレー粉は、一気に食べてしまうことのないように注意しましょう。

キャンディおーちゃん

 

こちらはキャンディおーちゃん