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胆嚢粘液嚢腫の手術

胆嚢1

 

胆嚢内には黒色の胆泥と固形化した内容物

胆汁

胆嚢2

胆嚢は肝臓から剥離されて切除されます

肝臓without胆嚢

 

切除後の肝臓。胆嚢の癒着が酷いと、肝臓組織はもっと脆く崩れやすくなります。

胆嚢チワワ

 

今日もご飯は完食。

「もうおうちに帰れる???」

肝臓にある胆嚢の粘液嚢腫、すなわち液状であるべき胆汁が粘液や胆泥によって流動性を失い、ゼリー状の固形物となって胆嚢破裂や胆汁漏出を起こしてしまう病態は、犬、特に小型犬で多く発生します。

通常老齢犬でよく見られますが、時として若齢の犬でも発症することがあります。

胆汁が周りを覆う肝臓側に漏出すると、肝細胞の壊死が起こり、嘔吐や腹痛などの症状として現れます。胆嚢自体の変性が生じていたり、胆嚢内容物が排出不可能な状態になっている場合、胆嚢内は徐々にうっ滞を起こして胆嚢破裂や胆汁漏出の危険性が増します。

さらに、胆嚢壁や胆嚢周囲での炎症が長期化すると、肝臓との癒着が生じてしまい手術で摘出するのが困難になるため、術後の回復率や手術の成功率が低下します。

胆嚢が後戻り出来ない状態になる前に、粘液嚢腫を発見した場合即時に摘出することが推奨されます。

このチワワくんは長期化する前に手術を決断してもらったため、術後の回復も早く殆ど痛みを訴えることもなく、手術翌日からごはんもしっかりと食べてくれました。

術後5日で無事退院です。